主婦美術研究

母親になったアーティストが、志し半ばで果てないために…

火星人のUFO

ドラえもんを息子と一緒に見ていた。話は、のび太が本物のUFOの写真を撮りたいから、火星人を育てて、本当にUFOで地球まで来てもらおうということであった。まず、火星にある苔に時間を早める光線を当てて、生物に進化するように促す。そして、なんと火星をカラカラにしちゃったドラえもんのび太が「そんなことしたら、みんな死んじゃうじゃないか」という。すると「だいたいは干からびて死んでしまうけど、その中で生き延びようと水を求めて動き出したものだけが進化するんだよ」と。

 

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苦難は、先に進むために必要なことなのだ。戦争も環境破壊も、人間という動物が生きているからこそ起こることで、その瞬間の悲しみや苦しみはあるけれど、その先に何かがあるのだろう。平和というのは、苔のままでい続けること。どちらがいいかは人それぞれだと思うが、世界というのはそういうことだった、と思った。

 

私は、この前のクリスマスに妊娠3ヶ月になっていたのだけども、突然流産してしまい、悲しみに暮れていた。それが分かった時は、混乱した。そんな中、入院に手術に、いろんなリスクに輸血もないかもあるかも、とか事実がわかって1時間も立たない中、色んな決断をしなくてはならず、ぶっ倒されて、そのまま引きずられていきそうな自分を、立ち上がれー考えろーどうしたいんだー!と自分を貫いて、結局、病院では手術せず、お腹の中で亡くなっている我が子を、自宅で自分で出産させることにした。今年の7月に生まれるはずだった千ちゃんは、手の親指くらいの大きさで、もう目もあり、手も、足も、口もあった。なんだかニヤっとした顔で、上の兄二人のように大きな頭をしていた。とても可愛いかった。顔が見れてよかった。家族皆んなで彼を囲み、家族写真を撮った。その後、下の子が胃腸炎になり、旦那にうつり、東京から母が助けに来てくれた。母の助けがなかったら、無理であったが、軽い産後状態の私はよくやったと思う。旦那が倒れてからは、出血が止まり、旦那が復活し始めたら、出血が再開。すごいぞ、我がボディ!よくやったワタシ!今日の夜、家の前で、家族で囲み、千ちゃんを燃やし、灰にした。掛川のお墓に入れようと思う。いつか、また家族と一緒になり、みんな地球になり、世界となるのだ。

 

心がくじけそうになるけど、千ちゃんがきっかけで始めようとしていたプロジェクトを、千ちゃんと思い育てたいと思う。クリスマスの次の日に、そのプロジェクトのために申請しようとしていた助成金の締め切りがあり、もう出せないし、出さなくていいやって一瞬思ったけど、こんなことが起こったからこそ、やるべきだ。と、アドレナリンの大洪水の瞳孔開きっぱなしの中、旦那の協力を得て書類を作りきり、そして旦那がその書類を直接提出しに行ってくれた。いつもは愚痴ばかり書いてしまうが、彼は本当に心底やさしい。その優しさは、物とか言葉では全く表してくれないけど、なんか伝わってくるのだ。大好きだ。子は生まれていなくて、子はかすがいになってくれるのだ。

 

こんな年末年始もあるのだね。

何回転ばされても立ち上がってみせる。

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